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実際リチウムイオンバッテリーはどのくらい使えるのでしょうか?

2023/04/11

2023/4/10 みなさんこんにちは! ムービングベースの藤谷と申します!

弊社では、今までに数多くのキャンピングカーやキッチンカーにバッテリーを搭載してきました。 そのなかでやはり一番多い質問がこちらです。

「リチウム化するとどれくらいエアコンが持ちますか?」

実際、12V100Ahや300Ahなどイメージしにくいですよね。

そこで今回は「実際リチウムイオンバッテリーはどのくらい使えるのでしょうか?」という疑問にお答えできるように回答させていただければと思います。

①蓄電量について

バッテリーの蓄電量を表す単位はWhとなっています。 ん?Ahと何が違うの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。 それを理解するにはまず電圧と電力量の関係を理解する必要があります。

はるか昔、電流(A)×電圧(V)=電力(W)と習ったことを覚えていらっしゃいますでしょうか これは瞬間的な電力を表しますので、使う電気の量を知るためにはどうすればよいのか。 そう、これに時間を掛けることにより、時間の概念が入ることで電力量(Wh)となります。 1000Wのドライヤーを1時間連続で使うと1000Whの電力量が必要 1000Wのドライヤーを2時間連続で使うと2000Whの電力量が必要 ということになります。

では1000Wドライヤーを5時間連続で使いたければどれくらいのバッテリーが必要なのか…5000Whの蓄電量が必要となります。 あなたの車両が12Vだと仮定して、12.8V 400Ahのバッテリーを積んでみましょう。 12.8V×400Ah =5,120Whとなり、十分に動かせるということになります。

つまりAhは1時間当たりに放電できる電流量ということになります。

もしあなたの車が12Vだとしたら 12.8V×400Ah=5,120Wh もしあなたの車が24Vだとしたら 25.6V×400Ah=10,240Wh 電圧で蓄電量が大きく異なってくるのです。 12V400Ahのバッテリーを直列接続すると24V400Ahのバッテリーになりますので 24Vバッテリーは12Vと同じAhだと、単純に2倍の大きさになります。

モバイルバッテリーやポータブルバッテリーでも 100,000mAhなどと表記されて、一見容量が大きい感じがしますが、 こちらは電圧が分からないと実際の蓄電量がわからず、ちょっと不親切な表記なのです。 (大容量だと見せるためかもしれません) Ah表記は電圧Vによ変化するので、バッテリーの容量表記としては、Whがバッテリー容量(電力量)を表す単位として正確なものになります。

②鉛の100Ahとリチウムの100Ah

鉛の100Ahとリチウムの100Ah、容量が変わらないなら、安い鉛バッテリーでもいいかな… と考えた方もいるんじゃないでしょうか。 それは、ちょっとまったーーー!です

鉛バッテリーは大電流を放電した際は、電圧降下が一気に起きてしまい、実際は50Ah分しか使えていないという現象が起きてしまいます。 リチウムの場合はそれが発生しないため、最後まで100Ahを使い切ることが可能です。 実際の体感容量は2倍ほどに感じるはずです。 しかも使いきったとしても鉛は寿命にかなりのダメージを負いますが、リチウムイオンバッテリーは寿命に悪影響がないように、放電をカットしてくれます。再充電すればまた元通りに使用出来ます。 重さも半分だし、容量も2倍、寿命も長い、そしてムービングベースのリチウムは通常のバッテリー交換でOKとなれば、もはやメリットしか感じないということが分かっていただけると思います。

③実際はどれくらい使えるのか?

上記の例ではドライヤーが例でしたが、ドライヤーを5時間動かすシチュエーションはなかなかないですね。 やはり皆さんが気にしている、家庭用エアコンで考えてみることにしましょう。 実際は、外気温、機種、設定温度でかなり左右されるので一概には言えませんが参考までに計算してみましょう。 キャンピングカーに搭載される6畳半家庭用エアコンの消費電力は最大約800Wほどで、室内温度が安定してくると250W程度に落ち着いてきます。 5120Wのバッテリーでしたら、 800W連続稼働で約6.4時間 250W連続稼働で約20.5時間となります。

間をとっても13.5時間となりそれ以上の稼働時間が望める可能性が高いです。 一晩は余裕で持たせることができますね。

あとはソーラーパネルを設置している場合、もっと時間が短くなる可能性もあります。 合計400Wを発電してくれるソーラーであれば、1時間MAXで400Wh発電してくれますのでエアコン稼働にかなり貢献してくれるはずです。 ソーラーは遮熱の効果もあり、キャンピングカーにとっては実は馬鹿にできない存在ではあります。 また弊社の走行充電器MOVING CHARGERは最大80Aとこれまた最大1000Whくらいの充電を見込めます。 インバーターロスや、ソーラー発電ロスを考慮してもソーラーと走行充電器をうまく使うと、旅中は外部充電は使用しなくて済む!ということにもなるのです。

ソーラーや走行充電器の取付も行っておりますので、お気軽にご相談くださいね☆

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